矯正コラム

食生活と咀嚼回数|食の欧米化と日本人の歯並び

2017年08月10日 (木)

日本人の食生活は近年さらに欧米諸国の影響を受け、以前と比べて大きな変化が見られます。そうした食の欧米化に伴う影響は、日本人の咀嚼、さらには歯並びにまで及んでいるようです。では日本人の食はどのように変化してきたのでしょうか。さらに食生活の変化と歯並びはどのように関係してくるのでしょうか。

食生活の欧米化

食生活の欧米化

軟らかくて食べやすいものが、現代の日本では好まれる傾向にあります。ハンバーグやパン、スパゲッティーなどはその例です。忙しく時間がない生活スタイルの人にとっては、すぐに食べられる手軽な物に手を伸ばしやすいという傾向もあってなのかもしれません。

軟らかく食べやすい食べ物は現在も多くの人に利用されています。しかし日本でずっと昔から軟らかい食べ物に人気があったという訳ではありません。弥生時代では穀物の米、あわ、ひえ、木の実(どんぐり、くるみなど)が主な食物でした。どれも硬く、噛むのに力がいる食物ばかりだったので、これらの食物を噛んで飲み込むためには当時の人はとても時間がかかりました。

その後は食品の加工技術も進んできたので、弥生時代の人ほど噛まなくても食事できるようになっていきました。それに加えて欧米からの食品も大量に輸入されるようになり、硬いものから軟らかいものへと食生活はさらに変化していきました。この食の欧米化に伴い、日本人の咀嚼、また歯並びにも徐々に変化がもたらされていったのです。

咀嚼回数の減少

咀嚼とは口に運ばれてきた食物を歯で小さく噛み砕くことです。日本でも食事に長い時間をかけられなくなったり、また食の欧米化が進んできたりという理由で、食事における咀嚼回数が以前より減少してきました。

現代では一回の食事における咀嚼回数は約600回と言われています。少なくないように感じるかもしれませんが、時間にするとわずか十分程度で終わってしまいます。戦前の日本では、一般に取られていた食事の献立で咀嚼回数は約1,400回、時間は20分程度でした。現代では咀嚼回数は戦前の約三分の一にまで減少しているということです。

さらに時代をさかのぼると咀嚼回数はもっと多く、鎌倉時代では約2,600回、時間は約30分、先ほど触れた弥生時代では咀嚼回数は約4,000回弱で、時間は約一時間もありました。弥生時代と比べたら現代人は約6分の1しか噛んでいないことになります。

食の欧米化によって歯ごたえのある食物が減少していったことから、現代人はあまりよく食物を噛まなくなっていきました。よく噛むことをわすれてしまうと、体の様々な部分に悪い影響をもたらすだけでなく、口の中や歯並びにも影響していきます。

咀嚼と歯並びの関係性

咀嚼と歯並びの関係性

食事の際に良く噛むことは食品の消化を助けるので大切、というのは聞いたことがある人は多いかもしれませんが、咀嚼は歯並びにも影響してくるのをご存知でしょうか。噛みごたえのある食物を噛もうとすると、上下の顎の骨、顔まわりにある咀嚼筋(噛む時にはたらく筋肉)、舌の筋肉、表情筋などを柔軟によく動かさなければいけません。

食物をしっかり噛む時に、特に咀嚼筋が発達していきます。もしこの咀嚼筋が十分に発達しないと噛む力が強くならないので、顎の骨の成長が妨げられていきます。最も顎の骨が成長するのは子どもの頃、子どもの身長が伸びたり体重が増えたりする時期と同じくらいの時期です。

顎の骨が十分に発育しないと、歯列不正を引き起こしかねません。歯並びが悪いと、歯の矯正治療を受けることも必要になってくるかもしれません。実際の顎の大きさがどれぐらいの大きさになるのかはどれだけよく咀嚼筋を使うか、噛みごたえのある食物をよく噛んでいるかなどに左右されますが、歯はそれとは違います。

歯の場合は歯の大きさは生まれる前から、遺伝情報によりほとんど大きさが決まっています。顎の骨とは異なり歯の数もサイズもすでに決められているのです。ですから仮に生まれた後の顎の骨の発育が悪く、顎が小さくなってしまっても歯の大きさは顎に合わせて小さくすることができません。

結果として、顎の骨が成長しないと歯が生え出てくるはずの土手ともいえるスペースが狭くなってしまうので、歯並びが悪くなってしまいます。顎の骨に比べて歯が大きすぎという状態になってしまい、顎にすべての歯が並びきれないのです。こうして歯並びが悪くなってしまうと将来的には矯正をしていくことも考えられるかもしれません。

咀嚼回数を増やすには

きれいな歯並びになるためには、咀嚼の良い習慣を持つことがとても大切になってきます。しかし日本の現代の食生活が欧米化している実状を考えると、咀嚼回数や食事にかける時間を大幅に変えて戦前時の水準にまで戻すのは現実的に厳しいかもしれません。

それで咀嚼回数を今までより少しでも増やせるように、毎回の食事の際にいくつかの点を心がけるようにしましょう。例えば咀嚼回数は、一口あたり30回を目安にして、よく噛むようにしましょう。またなるべく噛みごたえのある食物を食べるようにしましょう。軟らかい物ばかり食べ過ぎないように、食材選びにも気を付けて下さい。

さらに調理の際にもひと手間かけて、噛んだ時に歯ごたえが少し残る程度の硬さを意識して調理するようにすると良いでしょう。また食べる時の一口の大きさにも注意してみると、一口一口の量を少なめに食べられるかもしれません。またもし時間があれば、食事の際はあわてて食べずに、ゆっくりよく噛んで食事するようにしてみましょう。

こうしたポイントを毎回の食事の際に覚えておくなら、一回の食事にかける咀嚼回数は徐々に増加していきます。もし親である人なら子どもの歯列不正を防ぐためにも、子どもがまだ幼いうちから十分に咀嚼する習慣を持つことができるように教えていきましょう。

小さいうちからよく噛む習慣を持っていれば咀嚼筋も十分に使うことができ、同時に顎の骨の成長も促進でき、歯並びをきれいにすることも期待できます。

まとめ

食生活が欧米の影響を受け変化している傾向は近代日本で全国的に見られます。歯列矯正を受けることもこれから将来、積極的に考えていく人は増えていくのではないでしょうか。
マウスピース矯正は食事の際には取り外し可能など噛む時にあまり邪魔にならず、上に述べたような咀嚼に関する注意点を行いやすいので考慮してみてください。

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