矯正コラム

受け口の原因は舌小帯の短さにあった?マウスピース矯正での改善方法

2017年09月8日 (金)

下の歯が上の歯よりも前にでてしまう「受け口」の原因として、歯並びの異常や顎の大きさのアンバランスなどがよく取り上げられます。ただあまり知られていませんが、舌小帯(ぜつしょうたい)が短いことも受け口になる原因の1つです。

舌小帯は舌の裏にあるヒダのことで、このヒダが短いと舌の動きが悪くなります。そのことが食事や発音に障害をもたらすほか、やがては歯並びや顎の発育にも影響する可能性があるのです。

今回は舌小帯が短いことで起こるトラブルにはどのようなものがあるのか、またそのトラブルを解消するための治療法などについて詳しくご紹介したいと思います。

「舌小帯が短い」とはどのような症状なのか?

「舌小帯が短い」とはどのような症状なのか?

舌を上げた時、舌の裏側に見えるヒダが舌小帯です。このヒダが短くなると舌の動きが制限されますが、その程度は軽いものから、舌がほとんど動かせないほど重度に及ぶ場合もあります。

●舌小帯とは?

舌小帯とは、舌の裏側から下前歯の歯ぐきの裏側まで連続して伸びるヒダの名称です。舌はほとんど筋肉でできていて自由に動くことが可能ですが、舌小帯によってその動きがコントロールされています。

舌小帯の長さが十分であれば、舌を前に突き出したり、舌の先端を上あごに接触させるなどの動作に支障を感じることはありません。しかし舌小帯が短いとこれらの動きが制限されてしまい、食事や発音がしづらいなどの弊害を生じる場合があります。歯科ではこのような症状を「舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)」または「舌癒着症(ぜつゆちゃくしょう)」と呼んでいます。

●なぜ舌小帯が短くなるのか?

舌小帯短縮症は生まれつきのものが多く、胎児が母体で発育する段階に生じる先天異常と考えられています。それが遺伝によるものかどうかなど、はっきりとした発生原因はまだ解明されていません。

そのほかに、舌や唇などの外傷や手術が原因で生じる後天性の舌小帯短縮症もあります。

●舌小帯短縮症の程度の分類

舌小帯が短いと一口にいっても、その程度は様々です。歯科では舌の状態によって、軽度、中等度、重度と分類しています。

【軽度】
舌の先で上あごに触れられる程度に舌を動かすことができます。ラ行を発音する際に舌がもつれるなど、発音に多少の問題が生じることはありますが、日常生活に支障はありません。

【中等度】
舌を前に突き出したとき、舌が舌小帯に引っ張られてハート型になるのが特徴的です。舌の先を上あごに付ける、唇をなめるなどの動きがしづらく、ソフトリームを舐めるのも難しいと感じることがあります。

【重度】
舌小帯が非常に短く、舌を上げることが困難なため舌小帯自体を確認できない場合があります。また舌を下唇より前に出すことができません。

受け口にもなる?舌小帯が短いことで生じる弊害

舌小帯が短いと舌の動きが制限され、口の機能に様々な弊害が生じます。以下のような症状が気になる場合、その症状はもしかしたら舌小帯が短いことが原因かもしれません。

●発音しづらい

舌小帯が短いことで生じる弊害のうち、最もわかりやすいのは発音障害です。舌の動きが制限されるため、サ行、タ行、ラ行の発音がしづらく、俗にいう「舌足らず」な話し方になります。

●食べるのが遅い

舌には食事の際に食べ物を左右に振り分けたり、一か所にまとめて飲み込みやすくする役割があります。舌小帯が短いとこれらの動きが制限されて食事をうまく行えず、よく咬まずに飲み込んだり、食べるのに時間がかかるなどの支障をきたします。

●歯並びが悪くなる

舌は何もしていない時、先端が上あごにピッタリとくっついて口が閉じているのが正しいポジションです。しかし舌小帯が短いと舌が上に持ち上がらないため、舌が下あごの中にとどまるようになります。

そうなると舌が下の前歯を常に押す力が働くため、下の前歯が動きやすく、歯と歯の間に隙間が生じたり、咬み合わせに異常が生じる場合があります。

●受け口になる

先にも述べた通り、舌小帯が短いと舌が下あごを前に押す力が強くなります。反対に上あごが舌から受ける力は弱まるため、結果として上あごよりも下あごの方が前に出て受け口になる傾向が強くなってしまいます。

短い舌小帯を治療する方法とは

短い舌小帯を治療する方法とは

短い舌小帯を正常に戻す方法は、
①舌の機能訓練(トレーニング)
②マウスピース矯正
③手術
の3種類あります。

●舌の機能訓練(トレーニング)

舌小帯短縮症でも軽度であれば、舌のトレーニングで舌小帯を伸ばすことが可能です。このトレーニングは口腔筋機能療法(MFT)と呼ばれ、様々な舌の運動を繰り返し行うことで舌小帯を少しずつ伸ばしていきます。

また口腔筋機能療法は、正しい舌の位置や動きを覚えることで口周りの筋肉から受ける力のバランスを正常に戻し、歯並びを改善する効果も期待できます。

●マウスピース矯正

舌小帯短縮症による歯並びの異常や受け口は、舌が下あごの内側に位置してしまい、下の歯や顎に通常とは異なる力が加わることで発生します。

マウスピース矯正とは、マウスピースを装着することで舌を本来あるべき場所に位置させる治療法です。これによって正しい舌のポジションを習慣づけるほか、周囲の筋肉による力のバランスをコントロールすることで歯並びや顎の位置を正常に戻すことが可能になります。

●手術による治療法

舌の機能訓練やマウスピース矯正で舌小帯の長さが改善されず、歯並びや発音に異常が出る場合には、舌小帯を切る手術を行います。

舌小帯を切ることで舌は動きやすくなりますが、切った部分が再び癒着し元に戻ってしまう可能性があるため、上記に述べたトレーニングやマウスピースによる治療法も並行して行うことが必要です。

まとめ

歯並びが悪くなったり、顎の大きさのバランスが悪くなる原因は様々あり、矯正治療でないと改善できないケースも多くあります。しかし舌小帯が短いことで生じる受け口や歯並びの異常は、軽度であれば舌のトレーニングやマウスピース矯正などで歯並びや顎の位置を正常に戻すことができます。

舌小帯の異常は放っておくと歯並びだけでなく、発音や食事の際にも支障をきたす場合があります。そのため舌小帯短縮症は、できるだけ早いうちに対処しておくことが重要です。もし舌の動きや位置などが気になる場合は、速やかに小児科医や矯正歯科医などの専門医に相談しましょう。

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