矯正コラム

虫歯予防のために歯科医院でのフッ素塗布が重要な理由

2017年10月15日 (日)

虫歯予防のためのフッ素塗布は子どもだけでなく、大人にも効果的です。特にワイヤー矯正、マウスピース矯正を行っている方は虫歯になりやすいため、予防としてフッ素塗布が有効です。このフッ素塗布ですが、自宅だけでなく歯科医院でのフッ素塗布が重要です。その理由はどのようなものでしょうか。

虫歯予防にはフッ素塗布が効果的な理由とは

虫歯予防にはフッ素塗布が効果的な理由とは
まず、虫歯予防やごく初期の虫歯治療には、なぜフッ素塗布が使われるのかをご説明します。

●ごく初期虫歯を治す働きがある

歯の表面は固いエナメル質で覆われており、その内部の象牙質という組織を覆っています。さらに象牙質の内部には歯髄という、歯の神経が通っています。歯のエナメル質の97%、象牙質の70%はカルシウムでできています。

歯は飲食のたびにカルシウムやリンといったミネラルが溶け出しますが、これを脱灰と言います。そして唾液の中に含まれるミネラルにより、溶け出した成分を補い、元に戻します。これを再石灰化と呼び、私たちの口の中は、この脱灰と再石灰化を繰り返しています。
また食後の口の中は酸性に傾いていますが、唾液の働きにより中和されます。

しかし脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、口の中の酸性状態が続くと虫歯菌が働き、歯が溶け始めて虫歯になってしまいます。ごく初期の虫歯は白く濁っており、脱灰が進んでいますが、フッ素の持つ再石灰化を促す成分により、フッ素塗布を行うことで失われたミネラルを補給し、再石灰化が促されます。

このように、ごく初期の虫歯はフッ素の持つ成分により、削ることなく治療することが可能です。ただし既に歯に穴があいている状態、痛みを感じる状態ではフッ素塗布では治りません。

●歯質を強化する働きがある

フッ素には、歯の質を強くする作用も持っています。
フッ素塗布を行うと、エナメル質の成分と結合し、歯の表面にフルオロアパタイトという成分が作られます。フルオロアパタイトは構造が固く、歯を強くする働きがあるため、脱灰が起こりにくくなることから、虫歯の発生を防ぐ作用があると言われています。

●虫歯菌を抑制する働きがある

フッ素の最大の効果は、虫歯菌の活動を抑えることです。虫歯のいちばんの原因となる「ミュータンス菌」は、飲食に含まれる糖分をエサとし、活発に活動します。やがてネバネバとしたプラーク(歯垢)を形成し、そこに棲みついて酸を作り出します。このミュータンス菌が作り出す酸により歯が溶けることで、虫歯になるのです。

フッ素には、虫歯菌の働きを抑制する働きがあります。虫歯菌を抑制することで酸の放出が抑えられるため、フッ素塗布は虫歯予防にとても効果的なのです。このような理由から、虫歯予防や初期虫歯治療にはフッ素塗布が効果的と言われています。歯はいちど削ると、二度と元には戻りません。初期虫歯でフッ素塗布による治癒が可能な場合、この治療法が行われることが多いでしょう。

自宅で行うフッ素塗布と、歯科医院で行うフッ素塗布の違いとは

虫歯予防として、自宅でフッ素入りの歯磨き粉やジェル、洗口剤などを使う方は多いでしょう。歯科医院だけでなく、ドラッグストアや通販などで様々な種類が手に入れやすくなっていること、そして歯科治療の傾向が、歯を守る予防歯科にシフトしていることもあり、フッ素が持つ効果を理解して使用されている方が多くなっています。

それでも歯科医院でフッ素塗布を推奨されるのはなぜでしょうか。同じフッ素塗布でも、自宅でフッ素を使う場合と、歯科医院で行われるフッ素との大きな違いは、濃度です。
まず、歯科医院やドラッグストアで購入できるものに含まれるフッ素の濃度は1000ppm以下と定められていましたが、2017年5月、厚生労働省が1500ppmの濃度のフッ素を含む、医薬部外品の歯磨き粉の販売を承認しました。

濃度が比較的高いフッ素入り歯磨き粉の販売はこれから増える傾向にあるでしょうが、従来品として販売されているフッ素入り歯みがき粉などは、450ppm~970ppmの範囲です。これに対し、歯科医院でよく使用されるフッ素塗布剤は、濃度が9000ppmと高濃度で、その分高い効果が得られます。

また歯科医院でフッ素塗布を行うときは、併せて歯面の清掃も行うことがほとんどです。歯面を清掃することにより、汚れやプラークが除去され、後から塗布するフッ素の取り込みを良くします。フッ素の取り込みが良いほど、虫歯予防などに対する効果が高くなるのです。

歯列矯正中の虫歯予防に、フッ素塗布が有効

歯列矯正中の虫歯予防に、フッ素塗布が有効
歯列矯正を行っている方は、虫歯リスクが高くなります。歯列矯正中の虫歯予防にも、フッ素は活躍します。

●ブラケットプラスワイヤー矯正の虫歯リスクについて

ブラケットプラスワイヤー矯正を行っている方は、ブラケットの周囲に食べかすや汚れが付着しやすく、プラーク化しやすくなってしまいます。またワイヤーが通っているためフロスが通しにくく、歯と歯の間の汚れが残りがちになり、そこから虫歯になってしまうリスクが考えられます。矯正用フロスを使い、歯と歯の間の汚れをきちんと落としてからフッ素塗布すると良いでしょう。

●マウスピース矯正の虫歯リスクについて

従来のワイヤー矯正に比べ、取り外し式のマウスピース矯正の場合、虫歯リスクは高くなってしまいます。というのは、歯の再石灰化に必要な唾液がマウスピースを装着することにより遮断されてしまうため、再石灰化が難しくなってしまうからです。唾液には、歯の再石灰化を促すミネラルが豊富に含まれており、食後の酸性の状態を中和する大切な働きを持っています。

しかしマウスピース矯正は食後からマウスピースを装着するため、唾液によって中和されない状態、つまり歯が溶けやすい酸性の状態になるということなのです。ワイヤー矯正は、装置の周りに食べかすなどの汚れが付くことで虫歯リスクが高まりますが、唾液の働きを妨げることがありません。これに対しマウスピース矯正は先ほど述べた理由により、ワイヤー矯正よりも虫歯リスクが高くなってしまうのです。

虫歯にならないために、ここでもフッ素が役に立ちます。綺麗に歯を磨いて歯面を綺麗にして、できれば口の中が唾液で中和される30分間くらいは装着せず過ごし、それからマウスピースの内側にフッ素ジェルなどを流し込み、そのまま装着します。フッ素をマウスピースで閉じ込めることにより、フッ素の成分が虫歯を予防してくれるのです。

自宅でのフッ素塗布について

自宅で行うフッ素ジェルなどは、歯科医院で使われるものよりも濃度が低くなっています。
そのため通常の歯磨きとして使用した後、もういちど歯にフッ素ジェルを塗布し、コーティング剤として行き渡らせると良いかもしれません。

その後のうがいは一度だけにとどめておきます。また就寝中は口の中が乾燥し、虫歯をはじめとする細菌が繁殖しやすい状態になります。そのため寝る前にフッ素コーティングを行うことで、細菌の繁殖を抑える効果が期待できます。

フッ素を上手に使い、健康な歯を

フッ素を上手に使い、健康な歯を
フッ素は子どもでも大人でも、虫歯予防として幅広い年代で使われています。その中でも、特に歯列矯正を行っている方は、ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも、虫歯リスクが高まります。きれいな歯のために、普段から虫歯になりにくい生活を送り、フッ素を上手に使って虫歯のない健康な歯を手に入れましょう。

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