マウスピース矯正中の食事で気をつけるポイントとは?
マウスピース矯正というと、一般的なブラケット矯正と比べたときに、見た目に目立ちにくいということ、装着をして日常生活を送っていても比較的痛みや違和感が少ないことが大きなメリットです。人前に出る職業の方であったり、金属アレルギーがある方にとって適している歯列矯正の方法でもあります。たくさんのメリットがあるマウスピース矯正ですが、気になるのは食事の際の注意点です。ブラケット矯正と比べて食べ物が装置にひっかかるということはあまりなさそうですが、それでも、マウスピース矯正ならではの注意点がありますので、きちんと治療が進むように気を付けることが大切です。
取り外しができるマウスピース矯正で気を付けるべきこと

マウスピース矯正は、自分で取り外しができることも大きなメリットの一つです。しかし、長い時間外したままでは矯正の効果が出にくく治療を遅らせてしまう可能性がありますから、常に装着しておくのが理想ではあります。もちろん、美味しく食事をとりたいときや歯磨きなど口内ケアをするときは外しても大丈夫です。
一時的にマウスピースを取り外すことはさほど問題ではありませんが、取り外した後には少々注意が必要です。
●外食時などの置忘れに注意
外食などでマウスピースを取り外した際に気を付けたいのが置忘れです。無色透明で装着時に目立たないことが利点のマウスピース矯正ですが、装置が目立ちにくい分外したまま忘れてしまう可能性も考えられます。無色透明で厚さもあまりありませんから、ペーパーナフキンなどで隠れてしまっていると、外食先の店員さんも気が付かず捨てられてしまうということもあるでしょう。矯正装置は決して安価なものではありませんから、取り扱いには十分に注意したいですね。
●食後の装着に注意
マウスピースを外して食事をした後に、忘れないようにしようとすぐマウスピースを装着しているという人も多いのではないでしょうか。装着してしまえば安心ではありますが、食後の歯や口内は食べかすや食べ物による着色でとても汚れています。歯磨きやデンタルウォッシュをしないまま装着し、長い間そのままにしておくと、歯と歯茎は密封状態となり、歯垢が溜まったり細菌の繁殖を促してしまう危険性があります。マウスピース矯正をしている最中に虫歯や歯周病になったら大変です。せっかくの歯列矯正がうまくいかない可能性も考えられますので、マウスピースを外して食事をした際は、マウスピースを装着する前にしっかりと歯磨きなどの口内ケアを行うようにしましょう。
マウスピースをつけたまま食事をするときに気を付けるべきこと
食事の際に必ずマウスピースを外さないといけないかというと、決してそうではありません。マウスピース矯正装置をつけたまま食事をすることももちろん可能です。いちいち取り外すのが面倒だという方は、歯磨きや口内ケア以外はずっと装着しているという方もたくさんいらっしゃるかと思います。置き忘れたり付け忘れる心配が少ないので、安心は安心なのですが、マウスピースをつけたまま食事をする際は、口に入れるものに少々気を使ったほうがよいでしょう。
●硬い食べもの
硬いパンや肉類、せんべいといった硬い食べものについては避けたほうが無難です。マウスピース矯正の装置は薄いプラスチック素材でできていることがほとんどですから、強度はさほど強くありません。装置をつけたまま硬い食べ物を食べていると、装置が欠けたり、破損してしまう可能性があるのです。装置の破損は口内のケガなどトラブルにつながりますので、硬い食べ物を食べる際はマウスピースを取り外した方が良いでしょう。
●高温のもの
熱い汁物やラーメンといった高温のものも、マウスピース矯正装置が破損してしまう可能性があります。マウスピース矯正の装置は高温に対応するようにはできていませんから、万が一の場合は装置が溶けてしまうことがあるのです。こちらも口内のトラブルにつながる恐れがありますから、熱いものを口に入れる際は注意が必要です。
●色素が濃いもの
マウスピース矯正の装置は無色透明で、装着しても目立たないことが良いところです。しかし、コーヒーやワイン、カレーやスパゲッティなど色素が濃いものによっては、色素沈着が起こり装置に色がついてしまうことがあります。せっかく無色透明で口元になじんでいたのに、食事の際の汚れが染みついてしまっては残念です。特に飲み物の場合は装置を外し忘れることが多いかと思いますので、色の濃いものを口に入れるときには装置を外すことを忘れないようにしたいですね。
マウスピース矯正の装置が汚れたり破損してしまったら

食事などでマウスピース矯正装置が汚れてしまった、破損してしまったというときは、すぐに治療している歯医者さんに診てもらいましょう。場合によっては口内のトラブルも起こしている可能性がありますから、早急に歯医者さんを受診されてください。破損してしまった装置については、作り直しが必要になりますので、こちらも歯医者さんとしっかり相談しましょう。
一番良いのは、あらかじめ避けたほうが良い食べ物や行動を聞いておくことです。歯医者さんとしっかりと会話をし、適切な矯正治療を続けていきましょう。